自分の母に対してとても近い存在すぎてあまり知ろうとしていなかったように思う

母は私が生まれてから弟が幼稚園に行くまでの約10年専業主婦であった
幼少時代母が家にいることは当たり前だった
反抗期の何も知らない私は、母は家事だけしていて楽だなと思うこともあった

正直中学生になるまで私の中でお母さんという大きな神格化された存在で、母の内面についてあまり考えることがなかった
改めて母について知らなかったことを聞くようになったのは最近のことだ

そして今、母に推しができた
TVやSNSで情報を収集したり、実際にイベントやライブにも参戦していた
推しができ推し活していく母をみて、活力を感じ母から自我を感じることが増えた
例えば今まで母をランチに誘ったりし食事先は私が提案することが多かったが、最近では私の案が却下されることもしばしば増えてきた気がする
また、推し活の影響で母のスケジュールも潤い、なかなかスケジュールが合わなくなってきた
推し活をする中で、何をしたい・どこに行きたいと言った欲が増えてきたのではないか
そう感じるようになった
きっとこういう気持ちは育児をしている環境では叶えることは難しく、だんだんと気持ちは消えていってしまうのかもしれない

家父長制や社会の仕組みによってきっと母は自我を持つこと・自分の気持ちを優先することを押さえ込められてきた

それらに押しつぶされてしまう気持ちがきっとたくさん存在していて
その気持ちに気づいたときもっと今より豊かになれる気がする


碧    乃